我々世代の野球選手が迷うケースの話題です。
例えば、ノーアウト・ランナー1塁。
バッターが左中間にヒット性のフライ。
これを見た1塁ランナーは2塁に全力疾走。
ところが、足の速いセンターがファインプレイでフライキャッチ。
1塁ランナーにはリタッチ義務(元にいた塁に戻る義務)が発生。
でも、それに気づいたときには、既に2塁にランナーが到達してしまっていました。
さて、この場合、ランナーは1塁に戻れるのか。
練習中にもこういったプレーに遭遇します。
ある日、私と同じ世代の野球経験コーチが、2塁に到達していたランナーを、無条件でアウトにしてしまいました。
ここには2つの間違いがあります。
リタッチ義務を果たしていない場合にランナーをアウトにするにはアピールプレー
この状況で、2塁に到達したランナーをアウトにするには、1塁でアピールプレイをする必要があります。
リタッチ義務を果たしていないランナーをアウトにするにはアピールプレイが必要なんです。
もし、アピールプレイがなく、そのまま次のプレーを行ってしまうと(例えば、バッターに投球するなど)、リタッチしていなくても、そのプレーは正当化されてしまいます。
なので、このコーチが即座にランナーをアウトにしたのは間違いですね。
2塁に到達したランナーは、1塁に戻れるのか
さて、ここからが本題になります。
2塁に到達してしまったランナーは逆走ができるのか。
先ほどのコーチは「できない」と思っていたようです。
なので、アウトにしたとのこと。
では、ルールではどのようになっているでしょうか。
公認野球規則を見てみましょう。
進塁に関しての規定です。
走者は進塁するにあたり、一塁、二塁、三塁、本塁の順序に従って、各塁 に触れなければならない。逆走しなければならないときも、5.06(c)の各規定のボールデッドとなっていない限り、すべての塁を逆の順序で、再度触れて行かなければならない。前記のボールデッドの際は、途中の塁を踏まないで、直接元の塁へ帰ることはさしつかえない。
な、なんと後半部分に逆走についての規定が!!!
つまり、次塁に到達しても戻れるのですよ!!
なぜ我々世代が驚きを隠せず、また、こんな勘違いをするかといえば、、、、
ファミスタの功罪ですね。
今のファミスタは分かりませんが、私達がファミコンをやっていた頃のファミスタは、次塁に到達したら戻れない仕様でした。
おそらく、プログラムする人が面倒なのでそうしちゃったんでしょう。それか、ルール知らなかったのかな。
ただ、気をつけないとね。
2塁を既に回って、2・3塁間にいる場合。
この場合は、塁を順序よく回らなければならないので、2塁を踏んで戻ることをお忘れなく。
まぁ、そこまで回ってたらアウトになるだろうけれど。
次塁到達後に逆送がありえる場面は、フライのリタッチ義務を果たす場合と、親子どんぶり(2人が同じベースにいた場合)と、あまり無いですが塁の空過に気づいたときぐらいですかね。
野球規則を読んでいる時と、実際にフィールドに出てプレーする時とでは頭の中も違いますよね。あやふやなプレーの状況に対して、あのプレーはどう解釈されるんだろう?って思って後で、規則集を開いてみてその時にそうゆうことだったのか!って言うのを感じますね。野球は実に合理的に出来たスポーツだと読んでいてあらためて感じました。
本当にそのとおり。
分かってるつもりが、実際起こると頭のなか真っ白です。