審判の基本(2): 責任範囲を遵守してダブルコールを避けよう

サッカーなどと違い、野球にはフィールド上に複数の審判が存在します。

それぞれの審判には持ち場(責任範囲)があります。

この責任範囲が遵守されていないと、少々厄介なことが起きます。

タイムや、インフィールドフライの宣告の同調以外は、いずれか一人の審判がジャッジを行うことが基本です。

複数の審判が同時にコールしてしまうことを「ダブルコール」と言いますが、これはNGです。

なぜNGかと言えば、2人が同じジャッジをすれば問題ありませんが、際どいファール、フェアの判定などで、塁審と球審が異なったジャッジをするとプレイヤーが迷ってしまい、その処理に大変苦慮することになります。

それでは、状況に応じた責任範囲を見ていきましょう。

ファール、フェアの判定

4人制を前提に説明をします。

4人制では、必ず1塁と3塁に塁審が付きます。

この場合ですが、

原則、本塁とベースの間の打球判定は球審が行います。

ベースを超えて外野方面の打球や、ベースに当たるような打球は塁審が判定することになります。

念のためですが、ファールの際はタイムの時と同様に両手を広げて上げ「ファールボール!!」とコールします。

フェアの場合ですが、フェアフィールドを指差してノーボイスです。昔は「フェア!!」とコールしていたようですが、今は声は出しません。注意しましょう。

フライの場合

内野フライの場合には原則、球審がジャッジします。

外野フライの場合は、状況によって違います。

4人制で、例えばランナーがいない場合など、2塁塁審は外野に位置しているときには、左中間より左の打球が3塁塁審、左中間と右中間の間の打球が2塁塁審、右中間より右の打球が1塁塁審の責任範囲です。

ランナーがいて2塁上でプレーが発生するケースでは、2塁塁審は内野に位置します。このときはセンターより左の打球が3塁塁審、センターより右の打球が1塁塁審の責任範囲。(2塁塁審はジャッジしません。)

3人制などになると、もう少し複雑です。

内野へのライナー

この場合、若干難しいのですが、オープングラブポリシーというのがあります。

簡単に言えば、グローブの腹が見えている審判がジャッジすることになります。

概ね、上記の責任範囲を理解していればダブルコールは避けられると思います。

以前、練習試合でご一緒した相手チームの球審の方は、

本来の責任範囲があるけれど、一緒にやる審判がそれを熟知していなくて、自分の責任範囲までジャッジしてくると認識した場合には、あえて「俺はジャッジしない」とまで仰ってました。

それぐらいダブルコールは怖いということでしょう。

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